数えきれないほどのマイホーム創りのお手伝いをしてきたのですが幸いに所属していた会社は顧客に引き渡す前に倒産とか裁判沙汰になる差し押さえ物件にならなかったのは私のサラリーマン人生の汚点にならずに済んだのはありがたいことであると思わせるニュースが最近多くなってきた。
栃木県内の中堅クラスの工務店が取引銀行の不渡りにより倒産したとのことで顧客が泥沼の借金地獄にはまっているとのニュースであった。
いつも思うのですが、なぜ?出来高の3倍も4倍も建築工事資金が建築途中で業者に渡ってしまうのだろうか?
建売住宅やマンションの購入には”宅建業法”という厳しい資金の受け渡しに規制があるのであるが、マイホーム建設には適用がないことなのです。
”完成保証制度”が見事に何の役に立っていないのでしょう。これは業者が加入する保険であるがコストに跳ね返り実質上お客様の負担になっている処なのです。
大手住宅メーカーが先頭に立って昔ながらの慣習で着手金20%・上棟金50%・完成金30%で平気で住宅資金をせしめる悪しき慣習当然ツナギ資金も支払わされる。
ニコニコした営業マンが当たり前のように資金支払計画のレールを敷く・・・・。この住宅メーカーの慣習に習って地方の工務店が当たり前のように真似をする訳です。(資金繰りが主な理由だとしても・・・)
そもそも顧客は倒産等事故物件になることは想定していないものでしょうか?だから・・大手メーカーと契約する?それも選択肢の一つだろう。
なぜ?直営方式が認知されないのだろう?不思議でならない。完全・・とまでいかなくともこのリスクは少なくとも解消されるものではないだろうか?
設計業務として顧客と業者との中間に立って出来高支払を月毎に支払っていく!これ以上のリスク回避はないのではないでしょうか?
銀行からの完成までの”ツナギ資金”はこれだけ”意味のあるお金”は他にないのではないでしょうか?手前味噌ではあるがこれから認知されていくべき仕事と確信した今日この頃でした。
2016-03-08 家づくりの話